音楽好きなセンパイとあーだこーだ言いながらお酒を飲んでいた時の話です。きっかけはAnderson .PaakのNPR Music Tiny Desk Concertでのドラムボーカルついて。そのまま話をウロウロしながらカーペンターズの話にたどり着きました。「イエスタデーワンスモア」とか「トップ・オブ・ザ・ワールド」とかでおなじみのカーペンターズです。
着地点は、妹のカレン・カーペンターは実はバリバリにドラムも叩けて、ドラムボーカルも最高すぎるぞっていう話。音楽好きな人からしたら周知の事実のようですが、私全然知らなくてめちゃめちゃ食らいました。私と同じく知らなかった人には、カレン・カーペンターのドラムボーカル・ドラムの魅力を是非知ってほしいです。
Anderson .Paakのドラムボーカルがカッコ良すぎる
まず話のきっかけになったのが、Anderson .PaakのNPR Music Tiny Desk Concertです。ドラムボーカルってなんか良い感じでノセられるよなぁだの、体に自然と入ってくるよなぁだの、とにかく最高すぎて何回見ても良いと2人で褒めちぎってました。
この回のTiny Desk Concertが、Anderson .Paakの入り口になったという人は結構多いのではないでしょうか。特にHIPHOPがメイン音楽ではない音楽好きの人から、これでAnderson .Paakが好きになったという話をちょくちょく聞きます。確かにこのドラムボーカルはカッコ良すぎです。
なんでこんなに最高なんやろうって考えてたんですが、ドラムボーカルって自然とドラムにフォーカスが当たるから、どう音楽にノレば良いのかがわかりやすいっていう利点があるんじゃないでしょうか。これについては、Liveでどのリズムで踊れば良いか分からん場合、とりあえずメインになるアーティストの動きに合わせてれば間違いないよなぁ、っていう勝手な理論を引き合いに出して話を展開しておりました。
このAnderson .Paakの間の作り方とかリズムの刻み方がやたらと自然と体に入ってくるのって、ドラムボーカルだからこそのわかりやすさがあるんじゃないかなぁと。だからより多くの人が楽しめる。(わかる人にはわかるカルチャー、みたいな側面もあるHIPHOPとは少しズレるところではありますが。)
実は凄腕!カレン・カーペンターのドラム
そんな話の中でセンパイが教えてくれたのが、カーペンターズについて。実はカーペンターズの妹の方のカレン・カーペンターもドラムボーカルで、めちゃくちゃ良いから動画見てみ、とプッシュしてくれました。
結果、めちゃめちゃ良いです。
絶妙なバランスと間のドラムボーカル
初っ端のビートルズのHelp!のカバー。ドラムとボーカルのバランスが最高すぎやしませんか。ボーカルがしっかりと立ちつつ、邪魔にならないけどしっかり鳴ってるドラム。「ウォンチュプリーーズ」で伸ばす時のドラムのタイミング・強弱とかちょうど良すぎです。ドラムとボーカルにスイスイーって引っ張られるような感覚。
ドラムボーカルで参加してる他の曲も聴いてもらったらよく分かると思うんですが、ドラムとボーカルのタイミングが全てにおいて良すぎるんですよね。バンドの土台であるドラムと華であるボーカルを、すべて自分のタイミングで出し入れできるからこの絶妙な間(ま)が実現できるんでしょう。これはAnderson .Paakのドラムボーカルでも全く同じことを感じてました。ドラムボーカルだからこその間とリズム感。
そもそもドラムがうますぎる
カレン・カーペンター、ドラムボーカル以前にそもそもドラムがうますぎです。凄腕。
ドラムのうまさと楽しそうに叩くカレン・カーペンターにハートを撃ち抜かれてしまった動画です。カレン・カーペンターがキュートすぎます。全身で音楽を感じながら踊るように叩くドラムが最高。リズムを作ってるっていうよりは、ドラムで音楽を作ってるような。とにかくすごいです。体の一部みたいで、1人景色違う感じのノリで叩いてますよね。
こっちはドラムと戯れてるように叩いてます。キャプテン翼じゃないけどドラムは友達、みたいな。ドラムじゃなくてあくまでカレン・カーペンターが先行してる感じ。遊びの感情を表現するためにドラムが必要で、そのためにドラムが存在するような。普通のドラマーじゃない、特別な人感。
ドラムと一口に言っても、いろんなドラムがあるもんですね。現代のドラマーではChris Daveのドラムが最高かと思っておりますが、カレン・カーペンターが作る間(ま)とは全く違う間がChris Daveのドラムにはありますし。J Dill系譜のズレた間。
レジェンドアーティストたちの本当の魅力をもっと知りたい
カーペンターズって日本でも知らない人の方が少ないんじゃないか?ってぐらいの知名度のアーティストですよね。でも逆に、カーペンターズみたいにいつの間にか当たり前に存在してる、誰もが知ってるレジェンドクラスのアーティストって実は全然詳しく知らなかったりするじゃないですか。下手に代表曲知ってしまってるから、それ以上掘り下げずについついそこで止まってしまってる。「学校へ行こう 未成年の主張」、「エーブリーシャラララーエブリーウォウウォウ〜」で止まってしまってる。
これ、めっちゃもったいないですよね。レジェンドになるってことは当然素晴らしい才能や理由があるからなわけで、そういう本質のところを知らずに聴いてしまってる。今回、カーペンターズのそういう本質とか魅力を知るきっかけをくれたセンパイにはまじで感謝ですし、他のレジェンドアーティストのそういう情報ももっと知りたいなぁ、とめっちゃ思いました。
でもゼロから掘り下げるのってなかなか難しいから、できれば知識と熱量を持った誰かにきっかけを与えてほしいです。わがままよろしくstyle。
カレンがほぼ全曲ドラムを叩いているスタジオアルバム「ナウ・アンド・ゼン」。「シング」「イエスタデーワンスモア」収録。
「トップ・オブ・ザ・ワールド」収録のスタジオアルバム「ア・ソング・フォー・ユー」。
2016年に私がもっとも聴いたアルバム「Malibu」。120点満点。