ノルウェー出身、現在はブルックリンをベースに活動しているシンガー「Charlotte Dos Santos」のデビューアルバム「Cleo」。SiRやKnxwledgeなどを輩出した「Fresh Select」というレーベルからのリリースです。
サンプリングトラックにネオソウル的な雰囲気、ジャズ、ボサノヴァまで、幅広いブラックサウンドがかなり良いです。Erykah Badu(エリカ・バドゥ)のようなソウルフルなボーカルも素晴らしく、その中に感じる素朴さみたいなものがキュートな印象も与えてくれます。
2017年6月にリリースのアルバムですが、最近知りましてかなり聴いております。できれば夏に聴きたかったですが、当分はリピートしそう。おすすめです。
幅広いサウンドで全曲おすすめできるアルバム
とにかく幅広いトラックが魅力的です。D’Angelo、Jill Scott、Badu、Bilalに影響を受けていると公言しているんですが、確かにネオソウル的な雰囲気もプンプン感じます。バークレー音楽院でジャズパフォーマンスの学士号も取得しているようで、ジャズの要素もしっかりとあります。
Red Clay
「A Tribe Called Quest / Sucka Nigga」などのサンプリングソースとして有名な「Freddie Hubbard / Red Clay」をカヴァー。もはやカヴァーというかオリジナルな曲として仕上がってる。強めのベースとキュートさが際立ったボーカルの対比が妙にHIPHOPを感じる。
しかし相変わらず最高のベースラインですね。最強のサンプリングソース。
Watching You
STONES THROWからリリースされたコンピレーション『SOFIE’S SOS TAPE』に収録され注目を集めた「Watching You」。
最初のボーカルサンプルとトラックのループのさせ方がSTONES THROWっぽいです。ソウルとHIPHOPが見事に溶け合った曲。張りすぎずにあっさりと歌うCharlotte Dos Santosのボーカルも良い。
King of Hearts
先に挙げた2曲とは大きく違ったトラック。PV含め宗教的な雰囲気がある曲ですね。不気味なオルガンとTRシリーズのドラムマシンのような音が曲全体の雰囲気を形成しています。
Charlotte Dos Santosの歌い方・ビブラートの効かせ方が曲の雰囲気をより際立たせている感じ。フックの最初の歌詞は何語なのか?印象的なラインでこの曲にハマる。
It’s Over, Bobby
アルバムの最後の曲「It’s Over, Bobby」では、最後にブラジルよろしくのボサノヴァ系のトラックも。この幅広さ。ブラジル人の血も流れているCharlotte Dos Santosはならでは。
アルバムの締めがボサノヴァって楽しすぎ。やっぱり夏に聴きたかったなぁ。
Charlotte Dos Santos / Cleo
Track List
- Sumer Is Icumen In
- Good Sign
- Watching You
- Move On
- Cleo
- داية جديدة (New Beginnings)
- Red Clay
- King of Hearts
- Take It Slow
- It’s Over, Bobby
全体的にゆるさのある気持ちよく聴けるアルバムですが、トラックごとに違ったブラック感があるんで楽しさやHappyさもあります。ラウンジとかで軽く垂れ流してて欲しいなぁって感じ。ゆったり楽しく、めちゃめちゃ美味しいお酒飲めると思います。