Kendrick lamar、ScHoolboy Q、SZAなどが所属するレーベルTDE(Top Dawg Entertainment)から、またまた素晴らしいアーティストがデビューです。ロサンゼルト・イングルウッド出身のシンガー兼プロデューサー・SiRの「November」がこれまた最高に良いアルバムでした。
新しいサウンドという印象がありつつも全体的にゆったりした曲が多いことで、新しさとクラシック感が程よく融合したR&Bという印象です。新しくも安心感のある内容のアルバムだと個人的に感じました。曲数も少なめなでアルバムを通して気持ち良く聴くことができました。
TDEからリリースするアーティストはとりあえず抑えといて間違いないな、と。まさに安心のTDE印。脱帽です。
全11曲それぞれに個性のあるアルバム
アルバム全部で11曲と少なめですが、とにかく全曲個性がある聴き応えのアルバムです。1月にリリースされてから、結構聴き込んでしまっています。
HIPHOPっぽいノリのトラックやJazzyなトラック、ネオソウルっぽい曲など、今っぽくもありビンテージ感もある唯一無二の出来になっていると思います。トラックだけ聴いてたらHIPHOPアルバムなのか、R&Bアルバムなのか多分分からなくなりそう。
SiRの歌もトラックごとに歌い分けていて、何かとセンスを感じるシンガーだなぁ、と。
PVが公開されたものを中心に3曲ほど紹介しておきます。
Something Foreign ft. ScHoolboy Q
ピアノループを使ったJazzyなトラックとラップっぽく歌うSiRの噛み合い方がタマラナイ。スクリューさせてコモッたようなベース音とスクリューさせた声も所々で印象的。
そして、このゆったりかつ暗めなトラックにノッけるScHoolboy Qのラップがまぁまたカッコ良い。すんごいバランス感覚でラップしてるなぁって感じです。
Dreaming of Me
「Dr. Dre – Xxplosive」と同じ元ネタ「Bumpy’s Lament – Soul Mann & The Brothers」を使用しています。終盤の10曲目でおっ!!てさせてくれるので、この曲の印象はかなり強いしとりあえず最高です。
「Dr. Dre – Xxplosive」とは違って元ネタほぼまんま使い、SiRの歌にはこのゆったりしたサンプリングトラックがすんごい気持ち良いです。HIPHOPヘッズには是非聴いてほしい1曲。
Summer in November
アルバム最後の曲。11月の夏。タイトルからなんとなく惹きつけられた曲です。
曲の内容も、冷たくも温かいタイトル通りの曲。透き通ったような雰囲気のトラックなのにどこか温かみを感じます。高音のSiRの歌もより曲に熱量を加えてくれています。最後を飾るにふさわしい出来で、落ち着いた気分で気持ちよく聴き終わらせてくれます。
PVも冬感全快の映像と赤いフィルターをかけた温かみのある映像の2画面が同時進行。Summer in November。
他のアーティストからの客演も増えてきているSiR
最近では客演も増えてきている印象です。ほぼ同時期にリリースされたスパードラーマーChris Daveのバンドのアルバム『Chris Dave and the Drumhedz』にも3曲も客演していましたね。
今後、より注目されるアーティストになるのではないかと期待しております。
SiR / November
- “Gone” (prod. by DJ Khalil)
- “That’s Alright” (prod. by J LBS)
- “Something Foreign” Feat. ScHoolboy Q (prod. by Saxon)
- “D’Evils” (prod. by D.K. The Punisher)
- “Something New” Feat. Etta Bond (prod. by Rascal)
- “I Know” (prod. by Saxon)
- “Never Home” (prod. by Haiyib)
- “War”
- “Better” (prod. by DJ Khalil)
- “Dreaming of Me” (prod. by Harmony “H-Money” Samuels)
- “Summer in November” (prod. by Andre Harris)